耐え難い工事の騒音とムシムシとした真夏の暑さに不快度が頂点に達しようとしているその時だった。「キャー」 悲鳴とともに、開けっ放しにした窓から小鳥の様な生き物が飛び込んできた。『の様な』とつけたのは、小鳥ではないのが一目瞭然だったからだ。小鳥…

僕には自分が死ぬまでの出来事が全て分かっている。かといって何もする事ができない。ただ、その運命をたどって行くことしか。 合格発表の日。 駅から大学までの道をとぼとぼと歩いている。不合格であることはすでにわかっている。といっても、誰かに結果を…